【特集】柳田将洋選手からの高校生へのメッセージ | 日本の学校

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アスリートからの熱いメッセージ

アスリートからの熱いメッセージ

柳田 将洋選手 プロフィール

柳田 将洋選手

バレーボール選手 Vプレミアリーグ・サントリーサンバーズ所属
全日本代表

PROFILE

1992年7月6日生まれ。東京都江戸川区出身。7歳から地元のクラブチームでバレーボールを始める。中学校からバレーボール部に入部。東洋高校進学後はエースとして活躍し、2010年の第41回全国高等学校バレーボール選抜大会には主将として出場。見事、優勝を果たす。2011年に慶應義塾大学環境情報学部に入学。在学中の2013年に全日本メンバーに登録、2014年のアジア大会では銀メダルを獲得した。2015年Vプレミアリーグ・サントリーサンバーズに入団、3月14日のパナソニック戦でVリーグデビュー。そして2015/2016シーズンのレギュラーラウンドでは全試合に出場し、最優秀新人賞を受賞。

柳田 将洋選手の学生時代は・・・

バレーボールをするために、先輩達が進んだ道を選んだ

柳田 将洋選手写真
 僕がバレーボールを始めたのは、両親の影響でした。父も母も9人制バレーボールをやっていて、よく練習についていっていたので、自然と身体を動かしながら遊んでいるという子供でした。そんな僕を見て「じゃあ、バレーボールをやらせてみるか」という感じで始めさせたと後で聞きました(笑)。家族がみんなバレーボールをやっていると、話も弾むし楽しいかなと思ったんでしょうね。小学校に入学したのをきっかけに、地域の小学生クラブチームに入りました。練習は毎日ではありませんでしたが、通っているうちに段々楽しくなって3年生の頃には毎日ボールを触っていました。また、学校の違う友達ができたりする楽しさもありました。でも当時から練習は厳しかったので、バレーボールの面白さを感じる余裕は無かったと思いますよ(笑)。ただ、その頃の基礎があったから中学・高校とバレーを続けていくうえで、上達もできたし、バレーボールの楽しさを感じることができたんだと今なら思います。
 中学に入学してバレーボール部に入部し、最初は小学生と中学生のレベルの違いなど戸惑うこともありました。それに小学生の頃は、ただコーチの言うままにやっていたという感じがありましたが、中学、高校に進むにつれてプレーはもちろん意識も変わっていきました。自分たちで考えるバレーボールを意識し始めたのも中学生の頃からです。そして自分なりのバレーボールの楽しさが見つかると、もっと上手くなりたいという思いが強くなり、東洋高校への進学を強く希望するようになりました。
 東洋高校は、中学時代のバレーボール部の先輩が進学していたこともあって、「バレーをやるなら東洋高校へ行こう」という気持ちがありました。実際に先輩達が東洋高校の環境で実力をのばしていることも分かっていましたから、これからもバレーボールを続けるなら、東洋高校への進学がベストだと思って決めました。

慶應義塾大学、日本代表、そしてVプレミアリーグへ

大学3年の決断。それはVリーグでプレーしたいという思い

柳田 将洋選手写真
 でも中学・高校時代は、将来についてはっきりと決めてはいませんでした。バレーボール選手でいきたいという希望もありましたが、建築関係にも興味を持っていました。ただ、実際にバレーボールと両立して勉強することも難しかったので、バレーボール一本でいくことを選びました。東洋高校時代は練習と試合の日々で、修学旅行など普通の高校生らしい思い出は作ることができませんでしたが、バレーボールに青春をかけ、「春高バレー(全国高等学校バレーボール選抜優勝大会)」で優勝を手にすることができたことが、僕たちだからこそ作れた青春の思い出です。
 バレーボールの強い慶應義塾大学への進学も、僕にとっては重要な選択でした。ただ入学当時は卒業後の道を明確に決めていたわけではなかった。バレーボールか就職かの選択肢は常にありました。その気持ちが少しずつ固まっていったのは、大学3年生頃でした。初めて日本代表に選ばれたことも大きなきっかけになったと思います。代表に入るということは決して簡単なことではありませんが、この経験が『卒業後もVリーグでバレーボールをやりたい!』という思いに繋がっていったのは確かです。そんな中で声をかけていただいたチームの中に、サントリーサンバーズがありました。
 学生時代から練習にも参加させていただき、その強さと攻撃力はトップチームそのものでした。そんな尊敬できるチームでバレーボールをやりたいという思いが強くなり、大学卒業後はサントリーサンバーズに入団しました。サントリーサンバーズは攻撃を中心に爆発的な強さを持つチームです。バレーボールに対する意識の高さ、各々の意見の的確さは刺激的で、すごく勉強になっています。また、チームの雰囲気はすごくアットホームで、チームメイトと食事やお酒を飲みにいくことも多く、そんな時はついついバレーの話しで熱くなってしまいますね(笑)。

柳田 将洋選手からのワンポイントアドバイス

基本はパス。質のよいパスがプレーを左右する

柳田 将洋選手写真
 バレーボールは、団体競技としては他に比べてコートが狭いので、常に仲間が近くにいる。それだけにコミュニケーションがすごく重要になってきます。そのうえプレーの緻密性やスピード性もあって、コミュニケーションを濃密にとることによってチーム力が上がっていくスポーツです。その中で、それぞれのポジションで、それぞれの選手がやるべきことを、いかに正確に、最高のタイミングでつないでいくか。そして相手の攻撃・守備をどのように自分たちのプラスにしていくか。そんな駆け引きの面白さがあります。プレー自体は、サーブ、レシーブ、パス、スパイクの繰り返しですが、シンプルだからこそ基本のプレーが大事になってきます。特に高校生の頃は、基本のプレーを正確に確実に身につけることが一番大事だと思います。僕たちの高校時代の練習は、至ってシンプルで特別なことはしていませんが、基本を大事にした上で、各々のポジション力を更に磨いていくことが大事だと思います。例えば当時の練習は、
(1)基本練習・・・ボールを使ってのパス。レシーブ、スパイクを打つ、ブロック、サーブなどの練習です。すべてバレーボールの基本になるプレーなので、正確性を高めることが重要です。
(2)コンビ練習・・・主にセッターとスパイクのコンビネーションの練習です。特に高校時代はスパイクのコースを広げるために、打ち込む場所、踏み込み位置などもいろいろ考えて練習していました。チームとしても攻撃力を強くするために、コンビネーションの練習には力を入れていました。
(3)総合練習・・・6対6の試合を想定した練習です。それぞれのポジションの正確なプレー、コンビネーションを意識しながら動いていきます。

この他にも、体幹や足を鍛える自主的なトレーニングは心がけていました。高校時代は専門知識も無かったので、重みを使わずに、自重でできるランジトレーニングが中心でした。そして高校生の皆さんにアドバイスしたいのは、基礎のパスを磨いてほしいということです。パスひとつでもいろんなバリエーションがあり、次のプレーに繋がる大事な基本です。だからこそ質のよいパスを心がけて練習してください。

柳田 将洋選手からみんなへメッセージ

勝つことの楽しさ、積み上げることの大事さを伝えたい

柳田 将洋選手写真
 僕はバレーボールを始めて以来、中学・高校時代は修学旅行や学校イベントにはほとんど参加できませんでした。クラスメートの楽しそうな写真にはいつも僕はいませんでした。でも、僕にはバレーボールという好きなことがあったので、寂しい思いもしたことがありません。それに学生時代から現在まで、一度もバレーボールをやめたいと思ったこともなかった。でも今だから思うことは、高校時代にはクラスメートと同じ思い出を作るなど、できないこともたくさんありました。だから皆さんには、少しでもいろんなことを経験しチャレンジしてほしい。やり残した感のない毎日を過ごしてください。
 僕たちサントリーサンバーズは今後も攻撃面・守備面を強化し、今シーズンこそV奪回を果たせるように頑張ります。そしてスポーツの楽しさを僕たちが伝えたい。だってスポーツは楽しくないと続かないんですよ。でも楽しむには練習の厳しさを積み上げて結果を出すしかありません。その積み上げることの大事さを、僕たちバレーボール選手がプレーによって伝えていきますので、今後とも応援を宜しくお願いします。

※プロフィール等は2016年8月時点のものです。

小野寺 太志選手
小野寺 太志選手(バレーボール選手)
精一杯挑戦して、後悔のない密度の濃い時間を過ごしてほしい
迫田 さおりさん
迫田 さおりさん(元バレーボール選手)
がむしゃらに突っ走れる時間を大切にしてほしい
江畑 幸子さん
江畑 幸子さん(元バレーボール選手)
自分にとって「楽しいこと」は、武器になり、自信になる
井上 香織選手
井上 香織選手(元バレーボール選手)
苦しくても前を向けたのは夢があったから
福澤 達哉選手
福澤 達哉選手(バレーボール選手 全日本代表)
向上心こそが、夢に近づく一番の方法
清水 邦広選手
清水 邦広選手(バレーボール選手 全日本代表)
楽しいこと、悔しいことがあったから今がある
石島 雄介選手
石島 雄介選手(バレーボール選手)
学生だからこそ、今やるべきことがあるはず
高橋 みゆき選手
高橋 みゆき選手(元バレーボール選手)
ハンデを、自分の最大の武器にする
山本 愛選手
山本 愛選手(バレーボール選手)
経験できること、人との出会いを大切に
越川 優選手
越川 優選手(バレーボール 北京オリンピック日本代表)
夢のままで終わりたくない、だから決して諦めない!
山本 隆弘選手
山本 隆弘選手(バレーボール日本代表)
時には自分に対して、厳しさも必要
吉原 知子さん

2007年2月

妹背牛商業高等学校 出身
吉原 知子さん(元バレーボール選手・日本代表)
限界を作らずに、夢を持ってチャレンジしてほしい
竹下 佳江選手
竹下 佳江選手(バレーボール選手)
一度逃した夢、だからこそ絶対につかみたかった
加藤 陽一選手
加藤 陽一選手(プロバレーボール選手)
今すべきことを目標にひとつずつステップアップしていく
大林 素子さん
大林 素子さん(元バレーボール日本代表 スポーツキャスター)
今しかない、チャレンジできる時を大切にしてください。

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株式会社JSコーポレーション 代表取締役社長 米田英一