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善きことをした高校生達
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
アートで地域を応援 店主の似顔絵看板で商店街をPR
兵庫県 西宮今津高校 3年生のみなさん
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2010年の11月20日から12月24日まで、兵庫県立西宮今津高等学校総合学科の生徒と、学校近くの新甲子園商店街とがコラボレーションした「商店街の顔プレジェクト」が実施された。
企画したのは、同学科美術系選択科目で“地域のまち作りの活動の中に加わり、美術による関わりを持てる領域を開発し、アートプロジェクトを提案し、アートで地域を応援する企画を計画、実践する”「今津プロデュース」に取り組む3年生15人。同商店街とのコラボは、2009年に続き2度目で、今回は「商店街の顔プロジェクト」として、店主の似顔絵とお店のキャッチフレーズを両面に描いた看板をアーケードに吊し、商店街の魅力をアピールした。
新甲子園商店街は、高校野球にメッカ「甲子園球場」の南西側にあり、約60のお店が連なっている。阪神・淡路大震災で受けた被害や、近隣に大型商業施設の設置が続いたことなどで、賑わいが減じており、加えて、商店主の高齢化も進んでいる。
そんな商店街を「アートで応援したい」と、今回の企画がスタートしたのは、昨年の1学期。お店選びは、15人の生徒それぞれが行った。9月から、描いてみたいと思う店に生徒自身が訪問し、商店主にプレゼンテーションした。その後、撮影した写真を元に、発泡ウレタンにペンキやアクリル塗料で、漫画的で明るく微笑む店主の似顔絵を描いた。
寝具店のキャッチフレーズは「あなたに温もりを」。婦人服店は「みんなのしゃべりば」で、そっくりな似顔絵とあいまって、買い物客などから大好評という。
今回の「今津プロデュース」に参加した生徒は「大きく目立つように意識して描いた。面白い体験ができ、喜んでもらえてうれしい」と、手応えを感じた様子。
生徒の企画はこれだけでなく、似顔絵付きのカードを3枚集めるとパワーストーンがもらえる販売促進策に加え、公民館では「親子で似顔絵を描こう」のワークッショップを実施。ワークショップで描かれた似顔絵も、同時に展示された。担当した生徒は「道行く親子に声を掛けて、こんなにたくさん絵を描くことができた」と笑顔で話していた。
商店街の役員は「こんな発想は、私たちにはなかなか出てこない。地元で暮らし、学ぶ高校生が、商店街に関心を寄せてくれるのがなにより嬉しい」と感謝していた。
15人の生徒の活動を見守ってきた同校の教諭は、「自分の美術の力が社会でどんな意味を持ち、可能性があるか体感してほしい」と生徒に期待する。そして「2年続けると商店街の実情もだいぶ分かってきた。今後も、店舗同志が協力できるよう、学校が媒介となり、生徒のアートの力で、地域を応援していきたい」と話していた。
(2011年1月掲載)
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