宮城県 志津川高校 | モアイ像をキャラ化 「南三陸モアイ化計画」を進め町の魅力全国発信 | 善きことをした高校生達 - 日本の学校

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モアイ像をキャラ化 「南三陸モアイ化計画」を進め町の魅力全国発信

宮城県 志津川高校 情報ビジネス科3年生のみなさん

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 宮城県の北東部に位置する南三陸町。リアス式海岸の豊かな自然景観を有し、南三陸金華山国定公園の一角を形成するこのまちに、県立志津川高校がある。同校は創立以来、校訓「真・和・敬」のもと、“知性を磨き真理を探究し、自他を敬愛できる寛容と協和の心を持った、誠実で愛情豊かな人材の育成を目指す”を教育方針としてきた。加えて“限りない可能性に挑戦 夢かなう場所”をモットーとしており、生徒も、自らの可能性を信じ、夢をかなえるべく日々勉学に勤しんでいる。

また、同校の生徒は、美しい自然環境に恵まれた郷土を愛する豊かな心を持ち、これまでも町に貢献するさまざまな活動を実施してきた。

 そして昨年の1学期から、情報ビジネス科の3年生8人が、南三陸町の魅力を全国に発信しようと取り組んでいるのが、「南三陸モアイ化計画」だ。

 南三陸町(旧志津川町)は、1960(昭和35)年に発生したチリ地震津波によって41人が死亡するなどの甚大な被害を受けた。1991(平成3)年、チリ地震津波災害30周年の折、同じ被災国であるチリとの友好と防災のシンボルとして、チリ共和国から送られたモアイ像(レプリカ)やコンドルなどのモニュメントを、地震後に志津川湾海岸を埋め立ててできた松原公園内の「チリプラザ」に設置している。さらに町内には橋の欄干やマンホールのふた、駅前のモニュメントにもモアイがデザインされており、同町の観光資源にもなっている。

 8人の生徒は、マーケティングなどを学ぶ課題研究授業の中で、町内に点在するモアイのキャラクターを活用して、町を元気にしようと考え「南三陸モアイ化計画」を企画。情報ビジネス科の教諭の指導を受けながら、新たな商品を開発するなど、「モアイの町、南三陸町」を全国にPRすべく取り組みをスタートさせた。

昨年の6月からは、地元商店などと連携して、商品のラベルや、包装紙にモアイ像のキャラクターを印刷して、南三陸町の良さを全国に発信するための研究を推進。パソコンを使って、特産品を持った「銀ザケたこモアイ」、伊達政宗になった「伊達モアイ」、銀ザケに乗った「銀ザケライダーモアイ」など、約50種類のキャラクターを作成。モアイ焼きなどの菓子やモアイポストも考案した。

 11月14日に開催された「志津川おさかな通り大漁市」会場にブースを設け、オリジナルのキャラクターなどを初披露。来場者からモアイ像の認知度やキャラクターの感想、名称、活用法などについてアンケートをとったほか、出店を巡るスタンプラリーも実施し、生徒がデザインしたモアイストラップをプレゼントした。

 さらに8人は、南三陸町のモアイ像をあしらった2011年のカレンダーを製作。カレンダーは横45センチ、縦60センチで、上半分には、魚屋さんや漁師さん、看護師さん、主婦など、町内で働く人たちをイメージしたモアイのキャラクター12体が並ぶ。また、下半分の毎月のカレンダー部分には、1月はたこ揚げをするモアイ、2月は節分の鬼になったモアイなどを描いている。

 生徒は、自分たちが取り組んでいるモアイ化計画を「まずは、町内の人たちに知ってもらおう」と考えて作ったと話し、担当の教諭と手分けして、町内の商店や小中学校、町役場や警察などに「モアイを一緒に全国発信しよう」と呼びかけながら無料で配った。

8人は「頑張ってモアイのキャラクターのアイデアを出し合った」「モアイは明るく夢がある。特産品などのデザインに活用して欲しい」「みんなと一緒に地域の活性化のために活動することがうれしい」と話し、「今後も町や商工会などに呼び掛け、モアイの町、南三陸町を全国に発信したい」と意気込んでいた。

(2011年1月掲載)

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