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善きことをした高校生達
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
お世話になったお礼に 学校周辺4自治会に手作りの「安全の鍵」贈る
奈良県 奈良工業高校定時制の生徒のみなさん
東洋のミューズと呼ばれる伎芸天像(重文)で知られる古都奈良の名刹、秋篠寺(奈良市秋篠町)の西に県立奈良工業高校がある。同校定時制の生徒は、学校周辺を清掃する「ボランティア清掃」など、地域との交流活動に力を入れており、昨年5月からは、秋篠台自治会と協力し、パトロールやゴミ拾い活動を進めてきた。
同校生徒は、去る2月23日、こうした日ごろの交流に感謝し、学校周辺の4自治会に手作りのアルミ製置物「安全の鍵」を贈呈した。
昨年秋、08年度から県立奈良商業高校(奈良市柏木)と統合(新校名:奈良県立奈良朱雀高等学校)されるのを前に、「これまでお世話になった地域の人々にお返しをしよう」という生徒会の呼び掛けに、約20人の生徒が手を挙げ、11月から製作を始めた。
生徒らは「安全の鍵」の製作にあたって、機械科の授業で学んだ「鋳造」技術を生かした。溶かしたアルミニウムを鋳造用の砂で作った型に流し込んで金属加工したもので、縦11センチ、横23センチ、厚さ2・5センチで重さ約1キロの堂々たる大きさ。贈られた自治会からは「大切にしたい」と感謝の言葉が贈られていた。
昨年の5月、7月、12月の3回実施された秋篠台自治会とのゴミ拾い活動では、夕方6時から懐中電灯とのぼりを持って区内を歩き、ゴミを拾った。参加した生徒は、「通行人に出会うと“こんばんは”とあいさつして回った。“ご苦労様”と言われると、疲れも心地良くなった」と言う。また、「自治会の皆さんは、私たちを子どものように可愛がってくれた」「夜遅くまで友達と校門の前で話していたこともある。それでも、地域の人は温かく見守ってくれた」と、2年後、現奈良商業高校地にクラブハウス棟、商・工業学習棟完成後、完全統合することから、名残惜しそうな表情で話していた。
ところで、秋篠寺の伎芸天とは、福徳と技芸を守護する天女のこと。今回の「安全の鍵」プレゼントやボランティア活動を積極的に推進する奈良工高定時制生徒に、伎芸天も優しい微笑みを浮かべていることだろう。
(2007年4月掲載)
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