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善きことをした高校生達
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
障害児に自分で車いすを操縦する喜びを、と補助駆動装置を製作
香川県 多度津高校 機械科・電気科生徒のみなさん
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古くから天然の良港として、また交通の要衝として明治期、四国で初めて鉄道が敷かれた香川県多度津町に、県立多度津高校がある。「清明強和」を校訓とする同校の生徒は、開校以来80年を超える歴史に培われた校風と伝統に則り、社会の担い手としての勤労観・職業観と共に社会奉仕の精神を育んでいる。
今年の1学期には、電気科の4人の2年生が、重度の障害がある子どもたちにも車いすで行動する楽しさを知ってもらおうと、車いすの補助駆動装置を完成させた。
このプロジェクトがスタートしたのは、昨年のこと。当時機械科3年生の生徒が課題研究の一環で補助駆動装置の製作に取り組み、彼らが卒業後、現在の電気科2年生の4人が受け継いだ。
この補助駆動装置は、駆動する前輪1輪と駆動しない後輪2輪があり、後輪の上に車いすの前輪を取り付けて利用する。一般の電動車いすは、コントロール用のスティックを操作して移動させるが、生徒が考案した補助駆動装置は、手元に設置したボタンを押すことで走行や停止などの操作が行える。そのため、からだをほとんど動かせない重度の障害児も、自分の意志で操縦し、介助者の手を借りることなく車いすでの移動を楽しむことができるという。
「子どもたちの喜んでくれる顔を思い浮かべながら取り組んだ」という4人が担当したのは、電気回路やフレーム部分の製作。試行錯誤を重ね、何度もテストを繰り返し、この6月に完成させた。
そして7月1日、4人の生徒は善通寺市の善通寺養護学校を訪問。卒業した機械科生徒の想いも込めて、補助駆動装置を養護学校の代表に手渡した。贈呈式終了後、補助駆動装置を車いすに取り付け、養護学校の子どもたちが試験走行を楽しんでいた。
多度津高校の生徒が製作した補助駆動装置は、バッテリーを除いて廃材などを材料にしている。資源の有効利用、そして社会福祉への貢献につながる今回のプロジェクト。それは、同校生徒の伝統でもある自分で学び、考え、夢に向かって行動するチャレンジスピリッツが、大いに発揮された証といえるだろう。
(2008年7月掲載)
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