長野県 中川西小学校 | ヤギの飼育活動の記録を本に 2年間の心温まる交流に感動 | 善きことをした小・中学生達 - 日本の学校

善きことをした小学生・中学生達

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ヤギの飼育活動の記録を本に 2年間の心温まる交流に感動

長野県 中川西小学校 28人の4年生のみなさん

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長野県上伊那郡の最南端に位置する中川村。天竜川を中心に、雄大な南アルプスの山々を望み、美しい河岸段丘が広がるこの村に、村立中川西小学校がある。自然環境に恵まれた同校の正門から玄関に続くアプローチに、大きな桜の木とイチョウの木がある。児童はみな、大空に向かって力強く枝葉を延ばすこの2本の木のように、素直でたくましく思いやりの心を持つ子どもに成長している。

今年夏には、4年生の児童28人が、1匹のヤギとの出会いから別れまでの2年間を、1冊の本「ヤギさんもクラスメイト」(A5版・139ページ)にまとめ、出版した。

児童が1年生の夏、大鹿村の農家民宿でヤギの観察や絵を描かせてもらったのをきっかけに、子どもたちはすっかりヤギ好きに。そして帰校後、児童の間から「ヤギを飼いたい」との声が高まり、その年の秋、見学先の農家民宿から1歳の雌ヤギを借り受けることになった。

子どもたちは早速ヤギのための小屋づくりにかかった。運動場付の新居で古材を集めて建設。運動場の柵は子どもたちが作り、砂も運んで敷いた。ヤギの名は、クラスで相談して「ナナちゃん」と名付けた。

小屋の掃除や餌やり、散歩などの世話はみんなで交代して頑張った。そして翌年の3月、ナナちゃんは2匹の雄の赤ちゃん(ハッチとクック)を生んだ。

2年生になった子どもたちは、自分たちでヤギの乳を搾ってホットケーキやアイスクリームを作った。3年生の時にはヤギの歌を作り「組曲ナナちゃん」として音楽会で発表した。しかし、3年生の秋、ナナちゃんは病死した。

本の文章には、友だちの名前は登場するが、書き手は「ぼく」や「私」などクラスを代表する一人称。みんなが一つになってヤギの世話をしてきた思いを込めた。「ホットケーキづくり」の項では「草の味がする」と綴るなど、子どもらしい豊かな表現力も魅力だ。

加えて、担任教諭や児童が撮影した写真は、ナナちゃんや子ヤギとの心温まるふれあいをしのばせ、見るものを感動させる。

素晴らしい出来栄えの本を手に、児童は「図書館に置いてもらおう」と張り切る。児童を見守ってきた担任教諭は「子どもたちの思いのこもった本になった」と話し、「ヤギを飼うようになってから、優しくなった。力を合わせて、頑張ることができるようになった」と、子どもたちの成長を喜んでいた。

なお、「ヤギさんもクラスメイト」は1冊1500円で頒布している。問い合わせは同校4年担任まで。

(2010年10月掲載)

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