佐賀県 白石中学校 | 平和願い、ピカソの名作「ゲルニカ」を新聞紙のちぎり絵で描く | 善きことをした小・中学生達 - 日本の学校

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平和願い、ピカソの名作「ゲルニカ」を新聞紙のちぎり絵で描く

佐賀県 白石中学校 2年生のみなさん

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佐賀県中南部に位置する白石町。有明海の広い干拓地と干潟で知られるこの町に、1947(昭和22)年に開校した白石中学校がある。温暖な気候、恵まれた自然環境、昔から受け継がれた行事や家業にも進んで関わりながら、地域に育まれ成長する同校の生徒は、日々の学習や部活動に一生懸命に取り組んでいる。また、募金活動、アルミ缶回収活動などにも積極的に務め、地域や社会に対する意識もしっかりと養っている。

10月31日「Give it a try ~挑戦が成功へ~」をテーマに開催された文化祭に、2年生の有志約100人が、新聞紙を使ったちぎり絵で再現したピカソの代表的名作「ゲルニカ」を展示した。

「ゲルニカ」は、スペイン内戦中の1937年4月26日、ブランコ将軍を支援するナチスが無差別爆撃したスペイン北部バスク地方の小都市ゲルニカを主題に、スペインの画家パブロ・ピカソが描いた絵画作品。

100人の2年生は、戦争を憎み、平和を希求したピカソの思いを胸に、1時限目が始まる前の早朝や放課後を利用して制作にチャレンジ。ゲルニカの下絵に合わせ、小さく刻んだ新聞紙を1枚1枚ていねいに貼っていった。

ちぎり絵でゲルニカを描く過程で生徒は、空爆によって焼け死ぬ人や家畜など、ピカソの細かい描写に気付いたという。しかしながら「濃淡の違いを合わせるのが大変だった」「細かい作業が続き、集中力を保つのが難しかった」と作業は困難の連続だった。それだけに、完成した時は生徒の間から自然と拍手がわき起こったという。それはまさに、今年の文化祭のテーマ「Give it a try ~挑戦が成功へ~」を達成した瞬間でもあった。

「1人でも多くの人にみてもらい、戦争の恐ろしさを伝えたい」という生徒の願いは、文化祭に来場した地域の人々から高い評価によって叶えられたといえるだろう。

(2010年11月掲載)

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